サービス等利用計画の週間計画表の書き方|生活時間の記入例
サービス等利用計画の週間計画表について、時間帯の埋め方、障害福祉サービス以外の生活時間、本人の希望や支援目標との対応を、相談支援専門員向けに架空事例で解説します。
「週間計画表のマスは、サービスの利用時間だけ埋めればよいのか」「食事や余暇をどこまで書くのか」——サービス等利用計画案を作るとき、計画本体より週間計画表で手が止まることがあります。
週間計画表は、サービスの予定表ではなく、本人の一週間の暮らしを時間の流れで捉えるための資料です。障害福祉サービスを置いた結果、移動や休息に無理がないか、本人が続けたい活動が残っているか、支援がない時間に困りごとが集中していないかを確認できます。
この記事では、相談支援専門員向けに、事前確認→時間帯の記入→サービス以外の生活時間→本人の希望との照合→架空事例A様の順で書き方を整理します。計画本体の各欄は、サービス等利用計画の書き方・文例100事例で確認できます。
週間計画表の位置づけと自治体ごとの違い
サービス等利用計画案の週間計画表は、本人の主な日常生活上の活動と、利用するサービスの曜日・時間帯を一週間の表に示すものです。計画本体に書かれた支援目標やサービス内容を、実際の暮らしへ置き換えて検討する役割があります。
たとえば「日中活動を続けながら、自宅でも落ち着いて過ごしたい」という希望がある場合、通所時間だけでなく、起床、移動、帰宅後の休息、家事、就寝までを並べます。帰宅直後に訪問系サービスを置くと休む時間がなくなる、通院日と通所日が重なる、といった負担を表の上で見つけやすくなります。
週間計画表の様式、時間の区切り、欄名、注記の方法は自治体ごとに異なります。国の参考様式と同じ形とは限りません。提出に使う様式と記載要領を先に確認し、この記事の例は一般的な整理方法として利用してください。
書き始める前に集める情報
先に「通常の一週間」を本人と一緒に組み立てます。現在の予定だけでなく、本人が続けたいこと、負担に感じている時間、今後変えたいことも聞きます。
確認する内容は、起床・就寝、食事、入浴、家事、通勤・通所、学校、受診、買い物、余暇、家族との時間などです。サービスについては、種類、曜日、開始・終了時刻、移動時間、送迎の有無を整理します。隔週、月1回、天候や体調で変わる予定は、基本の週と分けてメモします。
情報源も残します。「本人から聞いた予定」「家族が把握している予定」「事業所に確認した利用時間」を区別すると、食い違いを確認しやすくなります。予定が未定の箇所は推測で埋めず、「利用開始後に調整」「次回面接で確認」など確認状況を記録します。
時間帯を埋める基本手順
最初から細かなマスを埋めず、生活の骨格から置きます。次の順番にすると、移動や空白時間を見落としにくくなります。
- 起床と就寝を置き、睡眠時間を確認する
- 平日の日中活動、学校、就労など固定予定を置く
- 通院や定期的な外出を置く
- 訪問系・通所系などの障害福祉サービスを置く
- 移動、食事、入浴、家事、休息、余暇を補う
- 土日や予定の少ない日の過ごし方を確認する
開始・終了時刻が毎回同じでない場合は、「9時頃」「13〜16時」など、様式に合う粒度で書きます。送迎待ちや乗換えが本人の負担になる場合は、単なる移動として省かず、前後の休息も含めて検討します。
サービスの支給量と実際の利用予定も分けます。利用できる量をそのまま表へ置くのではなく、本人の希望、体調、移動、他の予定を踏まえた利用の組み方を記載します。
サービス以外の生活時間の書き方
週間計画表では、サービスがない時間も生活を理解する材料になります。ただし、本人の一挙一動を細かく管理する表ではありません。支援方針や生活上の課題を理解するために必要な範囲で、主な活動を書きます。
「自宅」だけでは過ごし方が分からない場合は、「朝食・服薬」「帰宅後に休息」「夕食の準備」「動画を見て過ごす」のように具体化します。反対に、計画との関係が薄い活動を分刻みで記載する必要はありません。本人が共有したくない私生活の情報は、記載目的と共有範囲を説明したうえで扱います。
家族による支援や地域の活動も、本人の生活を支える要素です。「家族対応」とまとめず、買い物への同行、食事の準備、連絡の確認など、確認した役割を記載します。家族が担う予定として一方的に決めず、本人と家族双方の意向、継続できる範囲を確認します。
本人の希望と支援目標を対応させる
表を埋めた後は、サービス等利用計画の「本人の意向」「総合的な援助の方針」「支援目標」と見比べます。週間計画表だけを見て予定が整っていても、本人が望む生活から離れていれば見直しが必要です。
たとえば本人の希望が「夕方は一人でゆっくりしたい」であれば、毎日の帰宅直後に支援予定を集中させない方法を検討します。「週に一度は自分で買い物をしたい」という希望なら、買い物の時間と必要な支援を表に置き、目標や役割にもつなげます。
空白があること自体を課題とは決めません。本人が休みたい時間、予定を入れずに選べる時間も暮らしの一部です。支援がないために食事や安全面の困りごとが生じている空白なのか、本人が大切にしている余白なのかを面接で確かめます。
架空事例A様の記入例
A様は就労系サービスを利用し、単身で暮らす架空事例です。実在する人物、事業所、自治体を想定していません。
本人の希望
平日は通所を続けたい。帰宅後は疲れるので、すぐに家事をせず休む時間がほしい。土曜日は自分で食材を選び、簡単な料理をしたい。
| 時間帯 | 月・水・金 | 火・木 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|
| 朝 | 起床、朝食、通所準備 | 起床、朝食、通院または自宅 | 起床、朝食 | 起床、朝食 |
| 日中 | 就労系サービス、送迎 | 家事、買い物の準備 | 食材の買い物 | 自宅・余暇 |
| 夕方 | 帰宅後に休息、夕食 | 訪問系サービスと居室整理 | 本人が選んだ料理 | 翌週の予定確認 |
| 夜 | 入浴、余暇、就寝 | 入浴、余暇、就寝 | 入浴、余暇、就寝 | 入浴、余暇、就寝 |
この例では、通所と訪問系サービスだけでなく、帰宅後の休息と本人が希望する土曜日の買い物を置いています。計画本体には、通所継続の支援、疲労の確認、買い物や調理で本人が選ぶ機会、相談支援専門員が関係者と調整する内容を対応させます。
隔週の受診や月1回の予定は、曜日欄へ毎週の予定のように書かず、注記に頻度を示します。予定変更が多い場合は、基本パターンと変動する条件を分けて説明します。
提出前に確認するポイント
提出前は、表の空欄を埋めることより、計画全体とのつながりを見直します。
- 本人に通常の一週間と望む過ごし方を確認した
- サービスの曜日・時間だけでなく、移動と前後の生活を確認した
- 食事、休息、家事、余暇など必要な生活時間が読み取れる
- 支給量と実際の利用予定を混同していない
- 本人の希望、支援目標、関係者の役割と表の内容が対応している
- 隔週・月1回・未定の予定に頻度や確認状況を添えた
- 使用する自治体の様式、記載要領、提出方法を確認した
週間計画表をAIで見直す場合は、氏名、住所、事業所名、細かな行動範囲など個人を特定できる情報を伏せ、本人の同意と事業所の情報管理ルールに沿って扱ってください。
本記事は2026年7月時点の制度上の一般的な記載事項と、計画相談支援で共通する作成手順を基にしています。週間計画表の様式、時間区分、欄名、記載範囲、提出方法は自治体により異なります。実際の記載は、支給決定を行う市町村・都道府県の公式情報をご確認ください。
よくある質問
週間計画表には障害福祉サービスだけを書けばよい?
サービスの予定だけでなく、睡眠、食事、通勤・通所、家事、受診、余暇など、本人の一週間の暮らしが分かる時間も整理します。どこまで記載するかは使用する様式と自治体の記載要領を確認してください。
曜日によって予定が変わる場合はどう書く?
基本となる週を記載し、隔週や月1回の予定、体調による変動などは注記欄や週間計画表以外の欄で補います。頻度と条件が読み取れるようにします。
本人の希望と週間計画表はどう結びつける?
本人が望む生活と、予定を置いた曜日・時間帯の関係を確認します。サービスを増やすこと自体を目的にせず、休息や余暇を含めて本人が続けたい生活になっているかを見直します。