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文例

「総合的な援助の方針」の文例50選|書き方の型とNG例【サービス等利用計画】

総合的な援助の方針の書き方の「型」(骨格・時間軸・役割分担)とNG例、障害種別・生活状況・サービス別のコピペ可能な文例50選。相談支援専門員が方針欄をすぐ書けるように整理しました。

「総合的な援助の方針の欄だけ、今すぐ埋めたい」——サービス等利用計画を書いていて、方針欄で手が止まることは多いはずです。この欄は、各サービス事業所がつくる個別支援計画が「踏まえる」上位の方向づけで、チーム全体がどこを向いて支援するかを示す羅針盤にあたります。ここが曖昧だと、各事業所の支援もバラバラになります。

この記事では、方針欄を書くための「型」(骨格・時間軸・役割分担)→ NG例と直し方 → 障害種別・生活状況・サービス別の文例50選を、この順で用意しました。方針欄だけを整えたい人は「型」を読んでから、近い文例を探して使ってください。意向・目標・全体記入例まで含めた文例は、サービス等利用計画の書き方・文例100事例にまとめています。

総合的な援助の方針の「型」——骨格・時間軸・役割分担

骨格:4つの要素を1〜3文に収める

方針欄は、次の4要素を入れると、チームで共有できる方針になります。

  1. 本人の望む生活の「軸」——アセスメントで聞いた本人の言葉を起点にする
  2. 当面の重点——今いちばん大事にすることを1つに絞る(あれもこれも書かない)
  3. 役割分担——誰が何を担うかを、主語つきで書く
  4. 到達したい状態と時間軸——いつまでに、本人がどうなるか

「本人が〜できるよう、まず〜を重点に、(誰が)〜を担い、〜か月後に〜な状態を目指す」という並びが基本形です。

時間軸:「当面」「中期」「到達」を書き分ける

方針は、短期目標より少し長いスパンでチームの進む先を示します。「当面(今まず何を)」「中期(3〜6か月の重点)」「到達(半年〜1年後の本人の姿)」の3つの時点を意識すると、支援が場当たりになりません。状態が不安定な時期ほど、「まず〜を整える → 次に〜へ」と段階を書くと、各事業所も足並みをそろえやすくなります。

役割分担:「関係機関が連携」で終わらせない

最もありがちなのが「関係機関が連携して支援する」で止まる書き方です。これでは誰が何をするのか分かりません。事業所=日中の直接支援、家族=日常の支え、医療=健康・服薬、相談支援専門員=全体の進行管理と調整、というように主語を分け、それぞれに動詞をつけます。利用サービスが1つだけのときは、その事業所と相談支援専門員の2者でかまいません。


NG例と直し方(3組)

型を外すと、方針欄はとたんに「どこかで見た文」になります。よくある3つのつまずきと、直し方を示します。

NG1|主語がぼやける

❌「各サービス事業所と連携し、本人らしい生活を支援していく。」——誰が何をするのかが分かりません。

✅「B型事業所が日中の作業と居場所を、訪問看護が服薬と体調管理を担い、相談支援専門員が1か月ごとに全体の様子を確認する。」

主語を分けて動詞をつけると、そのまま担当者会議で共有できます。

NG2|到達点が抽象的

❌「本人が自立した生活を送れるよう、必要な支援を行う。」——「自立」がどんな状態かは人によって違います。

✅「半年後には、体調に合わせて『今日は休む』と自分で判断し、休んでも翌週また通える状態を目指す。」

いつまでに・本人がどうなるかを、具体的な場面で言い切ります。

NG3|支援者目線で本人が消える

❌「生活リズムを改善させ、金銭管理ができるよう指導する。」——「させる」「指導する」は支援者が主語で、本人が受け身になっています。

✅「本人が見通しを持って通えるよう、得意なカレンダー管理を活かし、小遣いのやりくりを一緒に練習する。」

本人を主語にし、強み(得意なこと)を一つ入れると、本人中心の方針になります。


文例を種別ごとに50例並べます。近いケースを選び、太字の設定は参考にとどめ、本人の言葉・具体的な場面・数字を目の前の利用者に置き換えて使ってください。到達時期は一例です。意向・目標・全体記入例まで含めた文例は、サービス等利用計画の書き方・文例100事例を参照してください。

総合的な援助の方針の文例50選

知的障害(10例)

例01|知的(軽度)・一人暮らし・就労A型+地域定着支援

「アパート暮らしを続けたい」を軸に、A型事業所が働く場を、地域定着支援が夜間・休日の相談を担う。相談支援専門員が月1回様子を確認し、半年後、対人トラブルを自分から相談できる状態を目指す。

例02|知的(中度)・家族同居・生活介護(送迎付き)

母親が働く間、本人が「みんなと体を動かすのが好き」と楽しめる日中の場を確保する。生活介護が送迎と活動・入浴を、家族が朝の身支度を担い、1年後、休まず通う生活が定着している状態を目指す。

例03|知的(中度)・グループホーム・就労継続支援B型

初めての一人部屋で「仲間とごはんを食べるのが楽しい」と話す本人が、暮らしと働くリズムをつくる。GHが食事・服薬・金銭を、B型が集中しやすい作業を担い、半年後、平日の通所が習慣になる状態を目指す。

例04|知的(重度)・家族同居・生活介護+移動支援

言葉でのやりとりが難しい本人が、安心できる人と余暇を楽しめることを方針とする。生活介護が日中活動と入浴を、移動支援がなじみの支援者との外出を担い、専門員が「本人が落ち着ける関わり方」を共有し計画に反映する。

例05|知的(軽度)・一人暮らし・就労定着支援(一般就労後)

一般就労した本人の「今の仕事を長く続けたい」を軸に、職場の困りごとを抱え込まないことを重点とする。就労定着支援が働き方を調整し、専門員が生活面を支え、1年後、困ったとき自分で相談できる状態を目指す。

例06|知的・家族同居・自立訓練(生活訓練)

特別支援学校を卒業した本人の「いつか一人で暮らしたい」を大切にしつつ、まず生活スキルを身につける。自立訓練が調理・洗濯・金銭管理を本人のペースで練習し、家族が家庭での実践を見守り、半年ごとに習熟を確認する。

例07|知的(中度)・サテライト型グループホーム・就労継続支援B型

本体ホームに慣れた本人の「自分だけの時間がほしい」を踏まえ、一人暮らしに近い暮らしへ段階的に移る。サテライト型で見守りを保ちつつB型が日中の役割を担い、半年後、自室の家事を一通りこなせる状態を目指す。

例08|知的・家族同居・サービス未利用からの導入

福祉サービス未利用の本人と家族が「何から始めるか一緒に考えたい」段階にある。まず専門員が信頼関係をつくり、生活介護の見学・体験から無理なく始め、半年かけて本人に合う日中の場を見つけることを目指す。

例09|知的・一人暮らし・居宅介護(家事援助・身体介護)

親元を離れアパートで暮らし始めた本人の「自分の家で暮らしたい」を支え、生活の土台を整える。居宅介護が調理・掃除を一緒に行い手順の定着を支え、最初の3か月は毎月訪問。半年後、簡単な家事を自分で続けられる状態を目指す。

例10|知的・家族同居・就労移行支援

「事務の仕事に就いてみたい」を軸に、働く準備を段階的に進める。就労移行支援がPC入力・報連相の練習と企業実習を、家族が生活リズムを支え、1年後、自分に合う職種のイメージを持って就活を進める状態を目指す。

精神障害(10例)

例11|精神(うつ)・家族同居・就労定着支援(復職後)

復職した本人の「今の職場を続けたい、でも再発が怖い」を軸に、働きすぎのサインを早めにつかむ。就労定着支援が業務量を調整し、家族が見守り、半年後、疲れたら自分で休みを申し出られる状態を目指す。

例12|精神(統合失調症)・独居・地域定着支援+訪問看護

孤立しやすい本人が「一人暮らしを続けたい」と望む状況で、すぐ頼れる安心を土台にする。地域定着支援が随時の相談を、訪問看護が服薬と体調を支え、半年後、不調のサインを早めに支援者へ伝えられる状態を目指す。

例13|精神(発達障害の二次障害)・独居・就労移行支援

疲れ果てて退職した経験のある本人の「今度は自分に合う働き方を見つけたい」を軸に、自己理解を深める。就労移行支援が得意・苦手と配慮を一緒に整理し、1年後、自分の特性と配慮を言葉で説明できる状態を目指す。

例14|精神(アルコール依存症・回復期)・家族同居・就労B型+自助グループ

「家族の信頼を取り戻したい」を支えに、飲まない生活の日課を安定させる。B型が日中の役割と居場所を、自助グループが仲間とのつながりを支え、専門員が家族関係を見守り、半年後、通所と参加が続く状態を目指す。

例15|精神(双極性障害)・家族同居・就労継続支援B型

気分の波で通所が途切れやすい本人の「調子に振り回されず続けたい」を軸に、波を早めに察知する。B型が作業量を調整し、家族が睡眠・活動の変化に気づき、半年後、変化を自分で記録し無理なく通える状態を目指す。

例16|精神(不安障害)・独居・自立生活援助

一人暮らしの不安が強い本人が「相談できる人がいれば続けられそう」と話す状況で、単身生活を支える。自立生活援助が定期訪問と随時の相談で困りごとを早めにキャッチし、半年後、不安を抱え込まず相談できる状態を目指す。

例17|精神(統合失調症・退院後)・グループホーム・生活介護

長期入院を経てGHで暮らし始めた本人の「病院の外の生活に慣れたい」を軸に、日中の居場所とリズムをつくる。GHが服薬と生活を、生活介護が日中活動を支え、退院1年後、落ち着いて日中を過ごせる状態を目指す。

例18|精神(社交不安)・家族同居・就労継続支援B型(在宅利用)

外出への不安から家にこもりがちな本人の「人と関わる仕事を少しずつやりたい」を、在宅から支える。B型が在宅作業を用意し、家族が体調を見守り、専門員が月1回様子を確認。半年後、月に数回は通所できる状態を目指す。

例19|精神(うつ)・独居・地域活動支援センター+計画相談

退職後に昼夜逆転しがちな本人の「規則正しい生活を取り戻したい」を軸に、日中の居場所づくりを重点に。地域活動支援センターが立ち寄れる場を提供し、3か月後、決まった曜日に通える生活の枠をつくることを目指す。

例20|精神(統合失調症)・グループホーム・就労継続支援B型

「決まった時間に働く生活を続けたい」を軸に、住まいと就労の両面から安定を支える。GHが服薬管理と起床の支えを、B型が得意な作業を担い、専門員がストレスを定期確認。半年後、平日の通所リズムが安定する状態を目指す。

身体障害・難病(10例)

例21|身体(下肢まひ・車いす)・一人暮らし・居宅介護(身体介護)+就労定着支援

一般就労する本人の「働きながらアパートで暮らし続けたい」を軸に、通勤と在宅の両立を支える。居宅介護が朝夕の身支度・入浴を、就労定着支援が職場の環境調整を担い、1年後、生活リズムを自分で整えられる状態を目指す。

例22|身体(脳性まひ・言語障害)・グループホーム・生活介護

親元を離れGHで暮らす本人の「自分のことは自分で決めたい」を最大限尊重する。GHが生活を、生活介護が日中活動と意思表出の支援を担い、専門員は関わりが管理的にならないよう会議で確認し、本人が選ぶ場面を増やす。

例23|身体(脊髄損傷・中途)・一人暮らし移行期・自立訓練(宿泊型)

リハビリ病院を退院した本人の「自分のアパートで暮らしたい」を軸に、在宅生活へ橋渡しする。自立訓練が動作と生活スキルの獲得を支え、専門員が住宅改修と退院後のサービスを準備。半年後、一人暮らしを始められる状態を目指す。

例24|身体(視覚障害・中途全盲)・家族同居・同行援護+自立訓練(機能訓練)

中途で視力を失った本人の「また自分で外を歩けるようになりたい」を軸に、白杖歩行と生活動作の習得を重点に。自立訓練が歩行・点字・音声機器を、同行援護が当面の外出を支え、1年後、慣れた道を一人で歩ける範囲を広げる。

例25|身体(聴覚障害)・一人暮らし・地域定着支援+意思疎通支援

単身の本人の「困ったときのやりとりに不安がある」を踏まえ、緊急時や手続きを支える。地域定着支援が随時の相談を、意思疎通支援(手話通訳等)が病院・行政での意思疎通を支え、半年後、必要な支援を自分で手配できる状態を目指す。

例26|難病(多発性硬化症・再発寛解型)・独居・居宅介護+就労継続支援B型(在宅併用)

再発と寛解を繰り返す本人の「調子の良いときは働きたい」を軸に、波に合わせた暮らしと就労を支える。B型が通所と在宅ワークを選べるようにし、居宅介護が再発期の家事を支え、再発時も生活が崩れず回復に専念できる体制を目指す。

例27|難病(関節リウマチ)・家族同居・就労継続支援B型(短時間・座位作業)

手指の痛みがあり「痛くても何かしていたい」と話す本人が、無理なく役割を持てるようにする。B型が短時間・座位の作業と休憩を用意し、家族が通院を支え、半年後、体調に合わせて作業量を自分で調整できる状態を目指す。

例28|難病(脊髄小脳変性症・進行期)・家族同居・重度訪問介護

歩行や会話がゆっくり難しくなる本人の「住み慣れた家で暮らし続けたい」を軸に、進行に合わせ在宅を支える。重度訪問介護が日常の介助を担い家族と負担を分け合い、専門員が進行を見立ててサービス量を先回りで見直す。

例29|難病(ベーチェット病・症状変動)・家族同居・就労移行支援

症状の波を抱え「体調と付き合って働く準備をしたい」と望む本人を、無理のないステップで支える。就労移行支援が体調に配慮した訓練と職場開拓を、家族が通院・服薬を支え、1年後、配慮を伝えて実習に参加できる状態を目指す。

例30|難病(クローン病)・独居・就労継続支援A型

トイレの心配から働く場が限られてきた本人の「安定して働き続けたい」を軸に、配慮のある環境で就労を続ける。A型が通院やトイレに配慮した働き方を用意し、半年後、体調に合わせ休みを取りながら勤務を続けられる状態を目指す。

障害児(10例)

例31|児童(学習障害・小学生)・家族同居・放課後等デイ(学習支援)

「勉強がわからなくてつらい」と自信をなくす本人が、「わかる」経験で自己肯定感を取り戻す。放課後等デイが本人に合う教材で読み書きを支援し、保護者・学校と関わりをそろえ、1年後、苦手にも「やってみよう」と取り組める状態を目指す。

例32|児童(自閉スペクトラム・未就学)・家族同居・児童発達支援(母子通園)

感覚の敏感さやこだわりがある本人と、関わり方に悩む保護者を一緒に支える。児童発達支援が本人のペースの遊びと発達支援を、母子通園で保護者が関わり方を学び、1年後、家庭でも落ち着いて過ごせる場面が増えることを目指す。

例33|児童(医療的ケア児・重症心身)・家族同居・児童発達支援+短期入所

医療的ケアが欠かせない本人が安全に子どもらしい経験を積め、家族が休息を取れることを方針とする。児童発達支援が発達支援と医療的ケアを、短期入所がレスパイトを担い、専門員がきょうだいを含む家族全体の負担に目を配る。

例34|児童(脳性まひ・肢体不自由・小学生)・家族同居・放課後等デイ(機能訓練型)+居宅介護

「友だちと一緒に体を動かしたい」を支え、放課後の活動と在宅の介助を組み合わせる。放課後等デイが機能訓練と遊びを、居宅介護が入浴を担い、専門員が学校・事業所と姿勢や介助方法を共有して安全な環境を整える。

例35|児童(知的・強い行動が出やすい・小学生)・家族同居・放課後等デイ+日中一時

見通しの立たない場面で混乱しやすい本人が、安心できる環境で落ち着いて行動できるようにする。放課後等デイが分かりやすく整えた環境と一貫した関わりを、日中一時が家族のレスパイトを担い、「落ち着ける関わり方」を関係者で共有する。

例36|児童(発達障害・中学生・思春期)・家族同居・放課後等デイ

進路と対人の悩みを抱える本人の「高校に行けるか不安」に寄り添い、思春期の揺れを支える。放課後等デイが安心できる居場所と相談の場を提供し、保護者・学校と連携し、1年後、進路を前向きに考えられる状態を目指す。

例37|児童(場面緘黙)・家族同居・児童発達支援+保育所等訪問支援

家では話せるが園では声が出しにくい本人が、安心できる場面を少しずつ広げられるようにする。児童発達支援が本人のペースで表現できる遊びを、保育所等訪問支援が園での関わりを共有し、無理に話させず安心を土台に進める。

例38|児童(ダウン症・未就学)・家族同居・児童発達支援

「同じ年頃の子と過ごす経験をさせたい」という保護者の願いを踏まえ、健康に配慮し発達と集団経験を支える。児童発達支援が遊びを通じた発達支援と体調管理を行い、医療機関と健康面を共有し、安心して就学を迎えることを目指す。

例39|児童(知的・特別支援学校高等部・卒業移行期)・家族同居・放課後等デイ+進路準備

卒業後の進路を控えた本人と家族が「本人に合う場を選びたい」段階にある。放課後等デイが生活リズムと役割を支え、専門員が就労継続支援や生活介護の見学・体験を進め、切れ目なく進路先へ移行できることを目指す。

例40|児童(発達障害・小学生)・家族同居・放課後等デイ+家族支援

本人の育てにくさに保護者が疲れる状況で、本人と家族の両方を支える。放課後等デイが興味に沿った活動と対人の練習を担い、保護者にはペアレントトレーニングで関わり方を伝え、家族全体が少し楽になることを目指す。

複合・その他のケース(10例)

例41|重複障害(知的+肢体不自由)・グループホーム・生活介護

言葉と体の両方に支援が必要な本人が、家族から離れ「みんなと過ごす時間」を持てることを方針とする。GHが生活全般を、生活介護が日中活動と健康管理を担い、支援者が表情や身振りから意思をくみ取り、本人らしい過ごし方を家族と共有する。

例42|高次脳機能障害・独居・自立訓練(生活訓練)+居宅介護

事故の後、記憶や段取りに困りごとが出た本人の「元の生活に戻りたい」を軸に、生活の立て直しを重点に。自立訓練がメモの活用や手順の練習を、居宅介護が家事を一緒に行い、半年後、メモや道具で日課をこなせる状態を目指す。

例43|触法歴のある障害者・単身・地域定着支援+就労継続支援B型

矯正施設を出た後、孤立しやすい本人が地域で「やり直したい」と踏み出せることを方針とする。地域定着支援が住まいと生活の相談を、B型が日中の役割と居場所を担い、専門員が関係機関と連携して孤立を防ぎ、暮らしの継続を支える。

例44|8050世帯(高齢の親と精神障害の本人)・家族同居・就労継続支援B型+短期入所

高齢の親が「自分たちに何かあったときが心配」と話す状況で、本人が家族以外の人・場所に慣れることを方針とする。B型が日中の居場所を、短期入所が泊まりの経験を提供し、専門員が将来の暮らしの場を継続的に話し合う。

例45|精神科長期入院からの地域移行・グループホーム・地域移行支援+地域定着支援

長く入院してきた本人の「病院の外で暮らしてみたい」を軸に、退院と定着を段階的に支える。地域移行支援が退院準備と体験を、退院後はGHと地域定着支援が生活を支え、専門員が不安の強い時期に関わりを厚くする。

例46|大人の発達障害(就労後に判明)・一人暮らし・就労定着支援+自立生活援助

働き始めてから特性が分かった本人の「職場を続けながら生活も整えたい」を軸に、就労と生活の両面を支える。就労定着支援が職場の配慮を調整し、自立生活援助が家事や手続きの相談に応じ、1年後、自分に合う働き方・暮らし方を整えられる状態を目指す。

例47|盲ろう(視覚+聴覚の重複)・家族同居・同行援護+居宅介護

見ることと聞くことの両方に困難がある本人が、外の世界とつながり続けられることを方針とする。同行援護と通訳・介助が外出とコミュニケーションを、居宅介護が在宅の家事を支え、支援者が本人に合う伝え方(触手話等)を共有する。

例48|制度未利用・ひきこもり傾向・家族同居・相談支援を中心に導入

長く家にこもり「外に出るのが怖い」と話す本人と、悩む家族が相談につながった段階にある。まず専門員が時間をかけて信頼関係をつくり、本人が関心を示したことを入り口に外とのつながりを少しずつ広げ、回復のペースを尊重して次の一歩を探す。

例49|重度知的+強い行動が出やすい・グループホーム(専門的支援)・生活介護+行動援護

環境の変化で強い行動が出やすい本人が、落ち着いて過ごせる環境で安心して暮らせることを方針とする。専門的な支援を行うGHと生活介護が分かりやすく整えた環境と一貫した関わりを、行動援護が外出を支え、「落ち着ける関わり方」を共有し更新する。

例50|重症心身障害(成人)・家族同居・生活介護+訪問看護+短期入所

医療的な管理が必要な本人が健康を守られ日中を自分らしく過ごせること、家族が高齢化しても在宅生活を続けられることを方針とする。生活介護が日中活動を、訪問看護が健康管理を、短期入所がレスパイトを担い、専門員が主治医と連携し将来の暮らしの場を話し合う。


文例を使うときの注意(丸写しは逆効果)

方針欄の文例は「型」と言い回しの引き出しです。そのまま貼り付けると、本人の生活が見えない計画になり、運営指導で「本人の意向が抽象的」「本人の生活がイメージできない」と指摘されやすくなります。

最低限、次の3つは必ず自分のケースに直してください。

  1. 本人の言葉——聞き取った実際の言葉に置き換える
  2. 具体的な場面——「近所のスーパー」「朝の身支度」など実在の場面に
  3. 数・頻度——「週4日」「月1回」を本人の現状から現実的な数字に

また、障害特性は「この診断だから〜できない」と断定せず、「どんな配慮があれば本人が何をしやすいか」という支援の文脈で書きます。文例はあくまで出発点で、個別化してはじめて「通る計画」になります。


本記事は2026年7月時点の一般的な考え方を基にしています。様式や運営指導の重点は自治体により異なります。実際の記載は、事業所所在地の市町村・都道府県の公式情報をご確認ください。

よくある質問

総合的な援助の方針は、どのくらいの長さで書けばいい?

文字数の決まりはありません。目安は3〜5文程度です。長く書くことより、「本人の望む生活」「当面の重点」「誰が何を担うか(役割分担)」「いつまでにどんな状態を目指すか」の4つが入っているかが大切です。1〜2文で終わっていると役割分担や到達点が抜けがちなので、各事業所が読んで動ける具体性があるかで長さを判断してください。

総合的な援助の方針と長期目標はどう書き分ける?

総合的な援助の方針は「チーム全体がどの方向を向き、誰が何を担って支えるか」という支援側の方向づけです。長期目標は「本人が1年程度で到達する具体的な状態」で、主語は本人です。方針は『どう支えるか』、目標は『本人がどうなるか』と考えると分けやすくなります。方針で示した到達イメージを、達成を確認できる形にしたものが長期目標だと捉えると、両者は自然に連動します。

本人と家族の意向が違うとき、総合的な援助の方針にはどう書く?

意向欄では本人と家族の意向を分けて記載し、無理にそろえません。そのうえで総合的な援助の方針には、両者の思いをどう折り合わせて支援するかを書きます。たとえば本人が「一人暮らしをしたい」、家族が「まだ心配」という場合、「本人の挑戦を尊重しつつ、家族の不安に配慮して段階的に進める」といった形で、両方に触れながら当面の進め方を示すのが、本人中心の書き方です。

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